世界で一つあなたのダイヤモンドを探しましょう

◇D22JM006 重量:0.378ct 寸法:4.0-5.1×2.8

ハートシェイプカットダイヤモンドの中を顕微鏡で45倍に拡大して覗いてみるとそこには、とても美しい結晶インクルージョンを見つけることができました。ダイヤモンドの起源や組成は長い間、神秘のベールに包まれていました。ダイヤモンドが純粋な炭素の結晶であることが解ったのは18世紀末のことです。炭素だけからなるダイヤモンドは、地下150km相当以上の高温と高圧の下で安定なことから、ダイヤモンドの自形結晶は地下150km以深の液体中で生成したと考えられます。未だ誰も地下150km到達に成功していませんが、地震波の解析により、部分溶融した層が150~200kmの深さに存在するとされ、ここがダイヤモンド原石の生誕地と考えられています。このような地下深くにダイヤモンドの原料となった炭素がどのように濃集したのかは、地球の生い立ちを考える上で非常に興味深い内容です。この美しい結晶インクルージョンも、いったい、いつ、どのような環境で取り込まれたのでしょうか。数十億年の歳月と地球深部でのドラマを物語る美しい結晶インクルージョンです。ハートシェイプカットは、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出す58の研磨面を持つブリリアントカットが施されておりファンシーシェイプカットにも分類されます。縦横の比率はお好みの問題ですが、マーケットでよくみられる比率は1:1となります。このハート型のダイヤモンドは、ほんの少しふっくらとした優しさを感じる、とても可愛いダイヤモンドです。
◇出典(参考文献)~起源がわかる~宝石大全 ナツメ社

◇D22JEM001
重量:0.509ct 寸法:5.17-5.21×3.15mm 蛍光性:None
ダイヤモンドという言葉は、ギリシャ語のアダマス(征服されざるの意)が語源です。自然界で最も硬い物質であることから、こう呼ばれたのでしょう。このダイヤモンドのカット形状ラウンドブリリアントカットは、原石のロス率が50%またはそれ以上にもなりますが、ダイヤモンドの美しい輝きが引き出せる画期的なカットです。ダイヤモンドの品質は、 美しい輝き、 欠点の有無と程度、 サイズの3つのポイント① ② ③で判定します。①美しい輝き は素材の善し悪しとカットで決まります。このダイヤモンドは透明度が高く、優れたカットが施されたことによりビューティーグレードS の美しく輝くダイヤモンドです。次に 欠点 は、心地よさを損なう黒く見えるインクルージョン、耐久性に影響するクリーべイジ(劈開)の有無が決めてですが、10 倍のルーペでこのタイヤモンドのインクルージョンを確認するとフェイスアップ(ダイヤモンドを上から見た場合)、一番上にある8角形の平らな面・テーブルファセットに接した8つの三角形のファセット・スターファセットに一つ、そしてラウンドブリリアンカットのクラウン部にあるメインファセットのベゼルファセットやダイヤモンドの周りのガードルに接した 16 の三角形のアッパーガードルファセットに薄っすらとインクルージョンが発見できます。しかし、その欠点は、心地よさを損なうものでは決してありません。ダイヤモンドの美しさは、 虹色の分散光 強い輝き きらめき のほどよいバランで成り立っています。このダイヤモンドの特徴は、薄暗い照明下であっても、プリズムに見られるような赤、黄、緑、青の分散光(ディスパージョン)がダイヤモンドの内部から放たれます。そして、ダイヤモンドを動かすと、カットによって作られたモザイク模様は強い輝きを伴ってキラキラと煌めきそのさまは何とも神秘的です。このダイヤモンドは、受け継ぐに相応しいダイヤモンドです。◇出典(参考文献)諏訪恭一 決定版宝石 世界文化社


地球が誕生して45億年、その壮大な歴史のなかでダイヤモンドは10~30億年前に地表から150km以深の上部マントルのマグマの中で、高温高圧の環境下、液体の炭素がダイヤモンドの結晶へとその姿を変えたところから始まります。光があたると美しく輝くダイヤモンド。その内部を顕微鏡で70倍に拡大して覗いてみると、そこにはダイヤモンドが誕生した履歴が残されていました。それはダイヤモンドの中の赤い色をしたインクルージョンです。これは、周囲で生成された別の鉱物をダイヤモンドが内部に取り込んだものです。ダイヤモンドの一番の魅力は、眩いばかりの美しい輝きではありますが、このインクルージョンのように地球深部からのメッセージが閉じ込められていると思うと特別な感情を抱くのは私だけでしょうか。

MORI’S BRIDALより来春発表予定の婚約指輪(エンゲージリング)【ARABESQUE】に留めるダイヤモンド。
◇ D21MRM001
重量:0.76ct 寸法:55.89-5.91×3.65m 蛍光性:None
ダイヤモンドの婚約指輪は、「ジェムクオリティ」の中からカラット、カラー、クラリティのどの希少性に重点をおくかを予算に合わせて決めていくと、満足のいく選定ができます。そこでダイヤモンドの品質の見分け方について説明させていただきます。ダイヤモンドの価値は、美しい輝きと希少性で決まります。美しい輝きは素材の善し悪しとカットでその程度が決まります。美しく輝くダイヤモンドの絶対条件は、原石の透明度が高く、グレーみやブラウンみ、蛍光性、グレイライン(結晶成長する時に生じるねじれのような線)などがない素材であることです。このような素材に優れたカットが施されたものがビューティグレードSの美しく輝くダイヤモンドです。次に希少性について、重量(カラット)、色(カラー)、内包物やキズ(クラリティ)などを確かめる必要があります。カラット(1カラットは0.2グラム)は重さの単位ですが、1カラットより3カラットの方が希少であるのは明らかなことです。カラーは無色透明が最も希少でGIA(米国宝石学会)基準によるとDからZまで23段階で、順次黄色みを帯びていきます。また結晶時に取り込まれたり発生した異物や亀裂を内包物(インクルージョン)と言います。クラリティの等級は、10倍の拡大でもそれを発見するのは困難である(VVS)、どうにか発見できる(VS)、楽に発見できる(SI)、肉眼で見えるもの(I)に分類されています。10倍で拡大して見える、見えないということは美しさには直接関係ありませんが、VVSがVSよりも、VSがSIよりも希少性が高いと判断されます。

来春モリスブライダルより発表予定のARABESQUEに留めるダイヤモンドは、カラット 0.76ct 、カラー D、 クラリティ VS1 、カット 3EX のジェムクオリティを選びました。このダイヤモンドの美しさは、虹色の分散光、煌めき、強い輝きのほどよいバランスで成り立っています。自然の力によって一つひとつ個性を持って生まれたダイヤモンドの原石は、人間の技術によってまた一つひとつ個性が与えられます。◇出典(参考文献)諏訪恭一「宝石」品質の見分け方と価値の判断のために 世界文化社