ダイヤモンド MD0032
Carat(重量) | 0.02ct |
Size(寸法) | 1.9mm |
Quality (品質) | GEM( G - VS ) |
Fluorecence(蛍光性) | None |

ダイヤモンドの特徴
ここ最近「今日のダイヤモンド」は、直径サイズが同じ、1.9㎜のダイヤモンドの特徴をお伝えしています。一石一石、それぞれ輝き方に個性があり、無色透明、同じ大きさのダイヤモンドであったとしても、二つと同じものはないのだと改めて感じながら観察しています。ダイヤモンドの美しさは「虹色の分散光」「強い輝き」「煌めき」のほどよいバランスで成り立っています。それはダイヤモンドカッターが決める角度によって微妙に変化していきます。虹色の分散光をより多く出すと輝きが多少犠牲になったり、全てが最高になることはありません。自然の力によって一つひとつ個性を持って生まれてきたダイヤモンドの原石は、人間の技術によってまた一つひとつの個性が与えられます。「今日のダイヤモンド」は、美しさの3つの要因が、ひとつだけ特別に際立つことなく、非常にバランスのとれた輝き方をするダイヤモンドです。カラーグレードは、ほぼ無色のGカラー。クラリティグレード(透明度)はVSクラス。熟練の鑑定士が10倍に拡大して特徴(個性)等が発見できる程度のため、肉眼で確認することは難しく、「今日のダイヤモンド」も肉眼ではインクルージョン(内包物)をみつけることはできませんでした。そこで80倍に拡大してダイヤモンドの内側の世界を覗いてみることにしました。するとダイヤモンドをフェイスアップ(ダイヤモンドを上から見る)で見ると、テーブルファセット(一番上にある8角形の平らな面)に接した8つの三角形のファセット(スターファセット)の間に挟まれたベゼルファセット(西洋凧・カイトの形をしていることからカイトファセットと呼ばれることもあります)に、まるで彗星のような形をしたクリスタルインクルージョン(結晶内包物)を発見しました。そのインクルージョンは、肉眼では全く発見することが出来なかったため、輝きに直接影響を及ぼすものではなく、これも一つの個性と捉えられます。地球が誕生して45億年、その壮大な歴史のなかでダイヤモンドは10~30億年前に地表から150km以深の上部マントルのマグマの中で、高温高圧の環境下、液体の炭素がダイヤモンドの結晶へとその姿を変えた時に、周囲で生成された別の鉱物をダイヤモンドが内部に取り込んだものです。直径2㎜に満たないこのダイヤモンドの中に取り込まれた彗星のような形のインクルージョンをみていると、たとえ小粒のダイヤモンドでも壮大なロマンを感じずにはいられません。