ダイヤモンド MD0044
Carat(重量) | 0.01ct |
Size(寸法) | 1.7mm |
Quality (品質) | GEM( G - VS ) |
Fluorecence(蛍光性) | NONE |

ダイヤモンドの特徴
今朝は、晴れているにもかかわらず突然雨が降り出したり、不安定な天候です。最近は折りたたみ傘が欠かせませんね。さて今日も一石のダイヤモンドの特徴を観ていきたいと思います。「今日のダイヤモンド」は、2㎜に満たない直径1.7㎜のメレー・ダイヤモンドです。メレー・ダイヤモンドとは小粒のダイヤモンドのことを指します。日本では0.2カラット未満のものをいいます。そして「今日のダイヤモンド」の重量は、0.01カラット。私たちは、宝石の重さを表す時にカラットという単位を使っていますが、この単位がどこからきているのか、ご存じでしょうか?メートル法(長さの単位であるメートルと質量の単位であるキログラムを基準とする十進法による単位系のこと)が決められるずっと以前、人間は、長さや重さを身体や自然界のものを使って表していました。たとえば、長さであれば、歩幅や腕の長さを利用し、面積は手のひらの大きさで表していたといわれています。そのような時代に、地中海から中近東そしてインドで採れる「いなご豆(カロブ)」という豆は、大変精度がよく、一個一個の重さがほぼ同じだったことから目方を測定する重りの役目として利用されていたのです。ギリシャ語で、「ケラーティオン・シルギス」といういなご豆一個の重さがメートル法で0.2gに当たります。いなご豆=ケラーティオンがカラットになり、宝石の重さを表す単位として今も使われ続けているのです。さて、次に「今日のダイヤモンド」のカラーグレードは、ほぼ無色のGカラー。クラリティグレード(透明度)はVSクラス。熟練の鑑定士が10倍に拡大して特徴(個性)等が発見できる程度のため、肉眼で確認することは難しく、「今日のダイヤモンド」も肉眼ではインクルージョン(内包物)をみつけることはできませんでした。そこで顕微鏡で80倍に拡大してダイヤモンドの内側の世界を覗いてみることにしました。するとダイヤモンドをフェイスアップで見ると、テーブル面(ダイヤモンドの一番上にある8角形の平らな面)に針の先で突いたような極小さな白色のインクルージョンが、幾つか発見できました。その中で一つだけ不思議な形のインクルージョンが見つかりました。人が手を合わせお祈りしているようにも見えます。肉眼でみると発見できない内包物も、顕微鏡で80倍まで拡大すると、このようにダイヤモンドの内側の世界をみることができます。この一粒のメレー・ダイヤモンドは、結婚指輪の表面にセッティングする予定です。肌身離さず着ける結婚指輪の宝石を選ばれる時は、たとえ小粒のメレー・ダイヤモンドだとしても、どんな個性を持つ宝石かを知る事ができれば、なお愛着がわくのではないでしょうか。