ダイヤモンド MD0052
Carat(重量) | 0.01ct |
Size(寸法) | 1.5mm |
Quality (品質) | GEM( G - VS ) |
Fluorecence(蛍光性) | NONE |

ダイヤモンドの特徴
北から吹く風が、少し肌寒く感じた朝でした。日中は、まだまだ残暑が厳しい京都から、今日も一石のダイヤモンドの特徴を観ていきたいと思います。「今日のダイヤモンド」の重量は、0.01ct。寸法は、直径1.5㎜のメレー・ダイヤモンドです。メレー・ダイヤモンドとは小粒のダイヤモンドのことを指します。日本では0.2カラット未満のものをいい、通常のダイヤモンドと区別して扱われています。メレー・ダイヤモンドは、数石まとめてデザインされるジュエリーに使われたり、メインストーンを引き立たせる脇役であったりします。現在市場に出回っている殆どのジュエリーにメレー・ダイヤモンドが使われていることからも、宝石を語る時に忘れてはならないものです。「今日のダイヤモンド」をルースケースから取り出し、手のひらでその輝き方を確認しました。直径1.5㎜の小粒のダイヤモンドでありながら、少し揺らすごとにキラキラと煌めき、やはり同じ無色透明のジルコンや水晶とは違い、煌めき方がとてもシャープで、キリッとした印象を与えてくれます。カラーはほぼ無色のGカラー。透明度はVSクラス。Very Slightly Included(ベリー・スライトリー・インクルーデッド)熟練の鑑定士が10倍に拡大して特徴(個性)等の発見ができる程度で、「今日のダイヤモンド」は、肉眼では内部の特徴を発見することはできませんでした。そこで顕微鏡で80倍に拡大してダイヤモンドの内側の世界を覗いてみることにしました。ダイヤモンドをフェイスアップ(上から)から見て、一番上にある8角形の平らな面、テーブルファセットに、Pin Point/ピンポイントと呼ばれる針の先で突いたような極小さな白色の結晶が集合して、まるで雲のように見えるインクルージョンを発見しました。それは通常Cloud/クラウドと呼ばれるインクルージョンです。このクラウドが広範囲に広がると輝きに影響を及ぼしてしまうのですが、「今日のダイヤモンド」で確認できるクラウドは、肉眼では、全く確認できないインクルージョンのため輝きに影響を及ぼすことはありません。このクラウドは、地球深部からのお手紙のようなもの。天然の証でもあります。品質判定が同じダイヤモンドでも、一石一石個性があります。特に最愛の人へ贈る婚約指輪(エンゲージリング)に使うダイヤモンドは、そのダイヤモンドがもつ個性を知っておかれるのも良いと思います。それがたとえメインストーンを引き立たせるメレー・ダイヤモンドだったとしても。