ダイヤモンド MD0098
Carat(重量) | 0.058ct |
Size(寸法) | 2.4mm |
Quality (品質) | GEM( G - VS ) |
Fluorecence(蛍光性) | NONE |

ダイヤモンドの特徴
お花には色々な香りがありますが、この季節に楽しめる金木犀の香りには、幼い頃の思い出があります。小学生のころ、金木犀の木の前で、この香りを閉じ込めることはできないのか、と放課後、下校時刻になるまで、ずっとそんなことを考えながら眺めていたことを思い出します。さて、今日も一石のダイヤモンドの特徴(個性)を観ていきましょう。今日ご紹介するダイヤモンドは、直径2.4㎜のメレー・ダイヤモンドです。重量は、0.058ct。このct(カラット)を、皆さまは、大きさと思われていますが、実は重量です。勿論、私たち宝石商も、宝石の大きさを比べる時に、カラット数を観て、大きい、小さいという表現の仕方をしますが、実は、1カラットは0.2g、つまり宝石の重さを示す単位のことです。次にカラーグレードは、無色透明のDカラーから、D、E、F、G、と数えて上から4つ目の、ほぼ無色のDカラーです。クラリティーグレード(透明度)はVSクラス(Very Slightly Included・べリー・スライトリー・インクルーデッド/熟練の鑑定士が10倍に拡大して特徴(個性)等がなんとなく確認でき、微小と特徴づけられる程度。)そしてカットグレードはEX/エクセレント(最上)のGQジェムクオリティのメレー・ダイヤモンドです。ここ最近、同じ大きさのメレー・ダイヤモンドの特徴(個性)を観ているのですが、「今日のダイヤモンド」は、左右対称、とても美しいカットが施されています。なぜなら、ダイヤモンドをフェイスアップ(上部から)で観察したとき、8本の矢が美しく表れます。また「今日のダイヤモンド」をフェイスダウン(裏返し)にすると8つのハートが浮かび上がります。ダイヤモンドの中に、ハートと矢が見える。とてもロマンチックなお話なのですが、このハート型と矢が見えるからといって、全て輝きが最高になるとは限りません。ダイヤモンドの原石は人間と同じくそれぞれ個性をもって結晶しています。二つとして同じものはないダイヤモンドの結晶に、同じカットを施してもそのダイヤモンドの個性が生かされるわけではありません。本来、一石の宝石の個性を確認しながらカットを施していくのが、その宝石の個性を最大限に生かすことだと思います。それがたとえ2.4㎜の小粒のダイヤモンドだとしても。さてそれでは「今日のダイヤモンド」の内側の世界を観ていきたいと思います。今日は、顕微鏡で80倍に拡大して観ましょう。80倍に拡大したにも関わらず息を吞むような素晴らしい美しさです。それは澄んだ湖のように、中へ吸い込まれそうな純粋な美しさです。僅か直径2.4㎜のダイヤモンドの内側の世界は、まるで小宇宙のように神秘的な世界が広がっています。そんな中でダイヤモンドの最も外周にあたるガードルファセットの少しだけ離れた場所に白い小さなクリスタル・インクルージョンを丁度向かい合わせのように二つ発見されました。この二つの結晶は、このダイヤモンドが形成される時に取り込まれたものです。まさに母なる地球が創りだした天然の証がそこに存在していました。皆さまもこの秋、宝石の内側を眺める贅沢な時間を過ごされませんか?モリス京都三条本店及びモリス銀座店では、いつでもご覧いただけるようにご案内しています。是非ご来店ご予約の上、お越しください。1/fゆらぎの音楽が流れるプライベートな空間でワンランク上の芸術の秋をお楽しみいただければと思います。