ダイヤモンド MD0126
Carat(重量) | 0.03ct |
Size(寸法) | 2.0mm |
Quality (品質) | Accessories( G - I3) |
Fluorecence(蛍光性) | NONE |

ダイヤモンドの特徴
今日の空は、11月らしい「冬の空」。厚い雲に覆われた寒々しい空です。さて、今日ご紹介する「今日のダイヤモンド」もまた、今までの澄みわたった美しい煌めきを持つダイヤモンドではなく、「ピケ石」と呼ばれる輝きのないダイヤモンドです。重量は、0.03ct。直径サイズは2.0㎜の小粒のメレー・ダイヤモンドです。カラーグレードは、無色透明のDカラーから、D.E.F.G…と順番に数えて4番目のGカラー。ほぼ無色です。しかし肉眼でも十分確認できるインクルージョンがあり、透明度は殆どありません。つまりGIAグレードでいうと「Iクラス」。インクルージョン(内包物)を多く持つメレー・ダイヤモンドです。私たちは、このようなダイヤモンドを「ピケ石」と呼んでいます。ピケとは、フランス語で「刺し傷のついた」という意味だそうです。ダイヤモンドは、地下150㎞以深の上部マントルのマグマの中で、高温高圧の環境下で結晶した純粋な炭素から成り立っています。そして、最も硬い鉱物がゆえに激しい地殻変動に耐えて地表に出てくることができたのです。ダイヤモンドの内側の世界は、毎日顕微鏡で確認していますが、結晶する時に周囲で生成された別の鉱物をダイヤモンドが内部に取り込んだものであったり、また激しい環境の変化に耐えながら、地表にでてきているため、「今日のダイヤモンド」のように内部が破壊されたことによるものが、インクルージョンを形成しているものも存在するというわけです。今までは、モリスブライダルに使用するGEMクオリティ(最高品質)のメレー・ダイヤモンドを中心にご紹介してきましたが、地表にでてきたダイヤモンドは、シンプルに綺麗な結晶だけではなく、摩耗した様々な原石が登場するのです。勿論、宝石の定義は①美しく、②希少性が高く、③経年変化がないものです。美しくないものは、残念ながら「宝石」と呼ぶことはできません。ただ、「今日のメレー・ダイヤモンド」を眺めていると、激しい環境下でキズを負いながらも必死に耐えて地表にでてきた一石のダイヤモンドに対し、特別な感情を抱きます。宝石・ダイヤモンドとしては、Iクラス「ピケ石」かもしれない。ですが、私たち人間が生まれる遥か昔、何億年もの時間を越えて旅を続けてきたこのダイヤモンドは、何ものにも代え難いロマンを、私は感じます。