エメラルドに匹敵する美しい緑
・鉱物名(和名) grossular(グロッシュラー・灰礬柘榴石) | ・主要化学成分 ケイ酸カルシウムアルミニウム | ・化学式 Ca₃Al₂(SiO₄)₃ | ・光沢 ガラス光沢 |
・晶系 立方晶系 | ・比重 3.6-3.7 | ・屈折率 1.73-1.76 | ・へき開 なし |
・硬度 7-7.5 | ・分散 0.020 |
多彩な色と多彩な呼び名を持つ
カルシウムとアルミニウムを主成分とするガーネット。本質的には無色だが、鉄、マンガン、クロムなどを含むと、橙、ピンク、茶と様々な色を見せる。マンガンや鉄による橙から朱のグロッシュラーはヘナサイトと言う。「シナモンストーン」と呼ばれることもある。細粒で緑色のグロッシュラーの塊で小さな黒い斑点状の内包物を含むものは翡翠に似ており、例えば南アフリカのプレトリア近郊で見つかった石は、トランスバール・ジェードとして出回っている。ミャンマー産の白いグロッシュラー・ガーネットは彫刻され、ジェードとして販売されている。
ツァボライト・ガーネット
グロッシュラー・ガーネットの中で、鮮やかな緑色から黄緑色のものは、ツァボライト・ガーネットと呼ばれる。エメラルドに匹敵する美しい緑色はバナジウムによる発色。1970年代にケニアのツァボ国立公園の近くで採掘され、その名前が付けられた。◇出典(参考文献)起源がわかる宝石大全(ナツメ社)