オレンジ味の強い色調と高い透明度、彩度も高い天然無処理で美しいミャンマー産ピンキッシュルビーです。産出されたのは、ミャンマーのナヤン鉱山、今世紀に入ってからルビー鉱山として認められた新しい鉱区なので、あまり知られていませんが、ピジョンブラッドルビーを産出することで世界的に有名なモゴック鉱山と同じ質のルビーが採掘されますので、今後は知名度が上がっていくと思います。モリスは実際に、ナヤン鉱山を採掘していましたので、モゴック産を凌ぐ品質の原石を何度も見ており将来、その価値が認められると思います。ただ、モゴック産と比較すると小さな結晶が多いのが特徴です。この今日のルビーでご紹介している2㎜~3㎜の小粒なもののほとんどがナヤン産で、小粒でハイクオリティなのがナヤン産です。さて、このピンキッシュルビーは、このナヤン鉱山で産出した原石をヤンゴンにてモリスの研磨職人だったゾーミンチョーがオーバル型ミックスドカットに磨きました。縦5.1㎜/横3.7㎜/深さ2.5㎜、重さは0.43ctととてもバランスの良いプロポーションによって、結晶の奥からピンキッシュな輝きが湧き上がってきます。宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさ「A」、色の濃淡「#3」、クオリティを3つのゾーンに分けるとJQジュエリークオリティです。一般的には、ピンクサファイアと呼ばれる色の濃淡ですが、モリスの場合は、ピンキッシュルビーと呼びます。鑑別業者が分析した場合は、鉱物名コランダム、宝石名ピンクサファイア、原産地はミャンマー、処理の欄には「加熱された痕跡が認められない」と表示されるはずです。宝石の価値判断する際に、宝石の種類、原産地、処理の有無はとても重要です。しかしそれは目の前の宝石を分類しただけで、宝石の価値判断には、その上に品質判定をすることが重要です。クオリティスケール上でGQなのか?AQなのか?によって値段は、10倍以上違ってきます。そしてその上で付け加えておきたいのが、品質を確認するのは、「好きなルビー」に出会ったあとにすることをおすすめします。