直径2.5㎜の小粒なルビーながら最高級の色調とバランスの良い形のルビーは、マノウ鉱区(ミャンマー最北部カチン州のナヤンルビー鉱山の鉱区のひとつ)で発掘された色が良く丸い原石をラウンドブリリアントカットに磨きました。重さは0.08ctです。宝石品質判定のクオリティスケール上では、美しさが「A」輝きがあり美しいもの、そして色の濃淡は「#6」で品質別に3ゾーンに分けるとジェムクオリティ、最高品質です。強い光源の下で見た時の最高級ルビーらしい存在感を楽しめますが、蛍光灯や弱い光の下で見た時は、直径2.5㎜のサイズでは、すこし色が濃すぎる(オーバーカラー)と感じるかも知れません。ただ、これは品質判定をした時のことであり、小さくても本格的なルビーの色が好みの方には、ピッタリかも知れません。一般的にピジョンブラッドと呼ばれるルビーは、美しさが「S」もしくは「A」、色の濃淡は「#5」、「#6」のジェムクオリティの枠に入っているものの中で、特別な色調のものを指しますが、このルビーの色調は、それです。しかしピジョンブラッドと呼ばれるには、ある程度の大きさが無いとその美しさが表現できないのも事実です。このルビーは、それに相当する色調だという満足感を感じていただければと思います。この色調と色の濃淡の場合だと最も美しくピジョンブラッドとして輝くには、最低でも1ct以上あった方が良いと思います。2ct以上あればベストです。もちろん例外があり、0.7ctのルビーでも最高のピジョンブラッドの輝きを放っていたことがありますし、スイスの権威ある宝石研究所でも、0.6ctのモリスルビーを「これはピジョンブラッドだ!」と感動し、分析結果報告書にコメントしたこともあります。明確に~ct以上という決まりはありません。このピジョンブラッドという呼称については、それぞれのジュエラー、宝石研究所によってバラツキがあり、これからルビーをお探しになる方は、あまり気にされないで、呼び方よりもしっかりと品質判定されているかどうか?を確認された方が良いと思います。