縦7㎜を超える大きさと高い透明度により非常に存在感のあるピンキッシュルビーです。産出は、ミャンマー中北部のルビー鉱山モゴックです。このルビーの特徴は、その大きさです。それが分かっているモリスミャンマーの研磨職ゾーミンチョーが結晶の生地をなるべく大きく残そうと作業を進めました。結果、縦7.3㎜/横5.2㎜/4.0㎜の大きさ、そして重さは1.51ct残りました。何か所かの生地不足がガードル(輪郭)にあるのは、その努力の跡です。ルビーのテーブルの下の部分にウィンドウ(キラキラと結晶内部から湧き上がってくるモザイク模様が不足している場所)があるのも、なるべく大きく残そうとした結果です。彼の技術であれば、縦7.3㎜の縦幅を6.3㎜×4.5㎜にして全体がキラキラと輝くオーバル型のルース(裸石)にすることはできたでしょう。しかし大自然の造形美であるルビーの生地は一度、削り取っとしまったら、もう二度と取り返すことはできません。ですので、このままが良いと考えた訳です。さて、この大きさが特徴的なピンキッシュルビー、私は、その大きさを活かして、ネックレス(ペンダントトップ)に装着する構想が良いのではないかと思います。そうすることによって、トロピカルフルーツのような色調と顔の大きさ(見た目の大きさ)、このピンキッシュルビーの良いところが引き立ちます。ネックレス(ペンダントトップ)に適した宝石ルビーは、ある程度大きさがあった方が良いかも知れません。鏡で自分自身を見た時に楽しさが増します。もちろんプチペンダントのように小粒でもキラキラと存在感があるものを選ぶこともありますが、やはり鏡でジュエリーを着けている自分の姿をみる時に、ある程度の大きさがあった方が楽しいというお声もあります。そして、このルビーを宝石品質判定のクオリティースケール上で見た場合、美しさ「A」輝きがあり美しいもの、色の濃淡は「#3.5」、3ゾーンで見た場合には、ジュエリークオリティです。大きさを楽しんでいただきたいルビーです。