天然無処理で美しいミャンマー産ルビー、少し青味を帯びた色調と高い透明度、彩度も良く、プロポーションも良い魅力的なルビーです。大自然の造形美である宝石ルビーの中には、色々なインクルージョン（内包物）があります。美しさにいい影響を与えるインクルージョン、逆に悪い影響を与えるインクルージョンもあり、ルーペを見て結晶の中を確認するのがプロであるジュエラーの仕事です。残念ながら、このルビーには、少し気になるインクルージョンがあります。結晶の表面に出ていないものの、内部に少し大きめのフラクチャー（ひび割れ）が入っており、すぐに破損の原因にはならないものの、可能性としてはゼロではないため「欠点」のあるルビーとして、まず最初にそれをお伝えしたいと思います。サイズは、縦3.8㎜/横2.9㎜/深さ2.1㎜、重さは0.19ctと小粒ですが、それは大きさには関係ないと思います。このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上で見た場合、美しさは「C」欠点はあるが美しいもの、色の濃淡は「#5」です。そして品質を3つのゾーンに分けた場合、AQアクセサリークオリティ（宝飾品質）です。指輪などのジュエリーに仕立ててしまうと、後からでは見つけにくくなりますので、先にご確認いただきたいポイントです。すこし気になる欠点です。天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの美しさをアクセサリークオリティの値段で楽しめるのは、ある意味お得なことですが、ジュエリーに装着する時には、職人さんに、フラクチャーが入っていることを伝えて十分気を付けながら作業してもらえると問題は無いと思います。その上で、お伝えいしたいのは、手の上に乗せて観て「好きか？」を先に確認してほしいということです。そして、好きだった場合に、品質の詳細な説明を聞いていただき、それも分かってお持ちいただきたいと思います。そしてフラクチャーが気になるので選ばない…という選択もできますし、ご購入の際も、なぜアクセサリークオリティの値段なのか？理解していただいたくことは大切です。アクセサリークオリティでも、お持ちのご本人が分かっていれば受け継ぐときに、その一言があれば、思い出は壊れることはありません。要するに、ジェムクオリティだと思って大切にしていたものが、実はアクセサリークオリティだったなど、思っていたものと違っていたことが後で分かることが問題なのです。好きで選んで品質の説明をしっかりとお聞きになることをおすすめします。
