モリスルビー22SR0141

 

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モリスルビー22SR0141

カラット 0.18ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質) Gem
Size(サイズ) 3.5/2.8/2.2

ルビーの特徴

最高の色調、彩度が高く明るい赤色が印象的なルビーです。透明度も高い素晴らしいルビーですが、サイズが縦3.5㎜/横2.8㎜/深さ2.2㎜、重さが0.18ctと少し小粒です。産出は、中北部の中山間地域にあるルビー鉱山モゴック(Mogok)で、質の良い原石をヤンゴン市でオーバル型のミックスドカットに磨きました。このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上で見た場合、美しさは「A」輝きがあり美しいもの、色の濃淡は「#5」、品質を3つのゾーンに分けた場合、文句なしのジェムクオリティ(最高品質)です。天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの特徴は前述のとおり「小さい」ことですが、その理由は他の産地のルビーと比べてはるかに深いところで結晶する宝石だということがあります。地下40㎞というほぼ地殻の一番深いところで結晶するミャンマー産ルビーは、カンブリア紀に生きた生命と約9000万年前に始まったインドの大陸移動が関係しています。元々、南極大陸の一部、つながっていたインドのプレートが北へと移動していきました。1年間に約15㎝の速度で北上したのですが、その時に海底にはカンブリア紀に生きた生物のカルシウム分が堆積していました。まるでブルドーザーのようにその堆積岩を北へと押し上げていったのがインドです。今のエベレスト山を含めたヒマラヤ山脈の山々が世界最高峰なのも、山で貝殻が発掘されるのもその名残ですが、一部は沈み側のプレートと一緒に地底深くに潜っていきカルシウム分がマントル近くの地下40㎞で溶岩と接触し「大理石」へと変成した岩石がミャンマー産ルビーの母岩です。真っ白い大理石の中にポツンと真っ赤なルビーが結晶している姿を写真でご覧になられた方は多いと思います。そして、ミャンマー産ルビーが紫外線にあたると蛍光性を発揮して輝く理由は、紫外線に反応するクロムの量が他の産地と比べて多いことです。地表に近いところでは鉄分(Fe)gが多いのに対して地下20㎞より深い所にはクロム(Cr)が多いことが関係しています。上述の通り深い所で結晶したミャンマー産ルビーの着色要因はクロムですが、その他の産地のルビーは、クロムと同じぐらい鉄分が含まれて赤くなっています。生命と大陸が動いたことで産まれたミャンマー産ルビーは、やはり特別な宝石なのかも知れません。

ルビーの内包物

天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。

この記事を書いた人

森孝仁

株式会社モリス 代表取締役社長

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