宝石は
受け継がれていく宝物

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宝石は
受け継がれていく宝物

宝石は地球からの預かりもの

 宝石には、動産としての確かな「価値」があります。価値が目減りすることなく、持ち運びがいたって容易で、土地のように登記する煩わしさもありません。身に着けて楽しみつつも、使われなくなった時や、いざというときは譲り渡すことができます。そうやって宝石は、時代を超えて人から人へと受け継がれる。これが宝石の「還流」です。

 

還流に値する宝石の条件として

還流に値する宝石の条件として、①透明度が高くて美しいもの。無処理の状態で、透き通るようなクリアな石は、それだけで美しさが漂う。②モースコード7以上の硬さのもの。砂埃にしばしば含まれる石英(モース硬度7)よりも硬度が劣る石は、劣化が激しい。③適度なサイズであること。宝石は身に着けて楽しむものなので、大きすぎず、小さすぎずないこと。この3つの条件を満たした宝石は、価値が保たれます。ゆえに人の手から手へと渡り還流し続けます。その一方、新たに採掘されたものがカットされ宝石として市場に出回るため、宝石の総量は年々増えていきます。20世紀に行われたような大規模な鉱山開発を続けていれば、いずれ供給過多になるかもしれません。乱開発をやめ、紛争の種とせず、本当に価値のある宝石を適正に評価し、それを還流させていく。「シェアリング」や「リサイクル」「環境保全」に注目が集まる現在、宝石市場が「還流」に軸足を移していくことは、重要な方向性となりえます。

宝石は地球からの預かりもの

宝石は地球からの預かりものであり、そこにかけがえのない価値と美しさがあります。だからこそ、受け継ぐことに喜びを感じるのでしょう。◇出典(参考文献)起源がわかる宝石大全(ナツメ社)

この記事を書いた人

服部店長
株式会社モリス
モリス京都三条本店 店長