今日のルビーNo,18DR0231

10角形の不思議な形をした天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、ミャンマー最北部のルビー鉱山Nam-Ya（ナヤン）で発掘されました。ピンキッシュで明るい濃淡とミャンマー産らしい色調が特徴的なルビーは、365nmの紫外線に鮮やかな赤色の反応を示します。貴重な天然無処理で美しい原石の生地を大切にファセット（切子）面をつけて磨き上げました。宝石品質判定のクオリティスケール上では、美しさが「B」輝きがあり美しいもので、色の濃淡が「＃3.5」のジュエリークオリティです。そして大きさは、縦4.9㎜/横4.5㎜/深さ3.4㎜、重さは0.47ct、モリスシンギュラリティカットにより、生地を最大限に残しながら美しさを表現することができました。結晶の非常に美しいルビーですが、原石の半分の生地が残っているためにフェイスアップで見た際の写真の右上のテリ（結晶の奥から湧き上がってくるような輝き）が不足しています。リカット（再研磨）することで、テリの改善は可能ですが、その場合、かなり多くの結晶を削り取る必要があります。下手をすると重さで0.3ctを下回ってしまう可能性があります。そして見た目も直径で4㎜を下回ってしまうかも知れませんが、その必要は無いと判断しました。そうであれば、小さくなった時の値段で手に入れていいただき、ジュエリーに着けて楽しんでいただく方がお持ちになる方にも、このピンキッシュルビーにとっても良いと思います。私たちジュエラーは、時々勘違いして、私たち自身がジュエリーを創るときにルビーをどう使おうか？と考えてしまうことがあります。創作活動として、そう考えてしまうのですが、自分自身の反省もこめて間違いだと思います。構想を考えて行く前に、宝石ルビーが目の前にあるから考えられるのです。モリスルビーのジュエリーですから、金属だけで形をつくっても、天然無処理で美しいルビーの結晶が無ければ意味が無いのです。そう思って、ルビーの結晶を大切にしていきたいと思います。